K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

生存記録(20231031)

一昔前の話になるが、私にとって十月というのは最高の一か月だった。理由は簡単で、非常に過ごしやすい秋という季節だからだ。エアコン不要で寝心地が良く、寝起きも素晴らしいため、結果的に活動量が増やせるし集中力も上がる。明らかに他のシーズンよりもパフォーマンスの向上が見込めるから、十月についてポジティブに捉えることしかできない時代があった。
それが、今はどうだろう。直近の出来事を振り返るに、ほとんどの日において何かしらの不調に悩まされており、とても元気よく生活できているとは言えないではないか。それもひとえに、私が極めて体力の少ない生命体に成り下がってしまったからに他ならない。
暑さや寒さが過酷な時季は、それはそれで環境に体力を持っていかれて生きにくいわけだけれど、あまりストレスのない気候というのも気が緩んでしまうため望ましくないらしい。本来であれば活力に満ちるはずの条件下だというのに、現在の私は真っ当な行動を起こすための最低コストすら支払えないような虚弱性が顕著に表れているせいで、せっかくの秋だというのに、その恩恵を受け損なってしまっている。要するに、かつての特性であった十月に本領を発揮するというパターンは、まったく通用しなくなっていると言っていい。
そんなわけで結局、完全なる改善の見込みが立たないまま試行錯誤しているうちに、今月も最終日を迎えることとなった。世間では恒例のごとくハロウィーンの話題が目立つような気がしているけれど、狭い私の世界ではソーシャルゲームのイベントくらいしか接点のない事象だ。一切の感慨なく、あっという間に季節は冬へと移行しつつある。
まだ体力に不安のなかった頃であれば、一か月の反省を糧にして翌月に対する前向きな目標を立てることができたと思うが、これほどまでに肉体が終わってしまうと、まともに日々の意識を保てるかどうかという……おそらく正常な一般人からすれば意味不明なくらい低レベルの課題が眼前に立ちはだかることになる。
ああ、はたして明日は覚醒状態を思い通りに維持することができるだろうか。