K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

生存記録(20231124)

Amazonで始まったブラックフライデーのセールだが、ざっと安くなっている商品の一覧を眺めてみたところ、あまり買いたいと思うものがなかった。もともと私は物欲が非常に少ないほうなので、基本的には本当に必要な状況にならない限りは何か新しいものの購入に踏み切るということがない。通常よりも安く買えるようになったからといって、それが手元に届いたとしても自身の生活で需要が生まれる事態を想像できないため、きっぱり不要なことだと考えてしまうのだ。
もちろん、前々から欲していた商品が安価になっていることに気づいたら、そこに飛びつくのも理解できる。ただ、直前までは一切の想定すらしていなかった格安商品との出会いにあたって、半ば無理やりに買う理由を作ってまで消費しようという気持ちの変化に対しては、主観的な意味では極めて縁遠いプロセスだと言わざるを得ない。いわゆる衝動買いは発生せず、私にとって買い物とは、常に予定調和の営みでしかない。
なお、今回のセールを利用しなかったというわけではない。なぜなら、私は普段からAmazonで毎月の定期便を注文しているからだ。要するに、日常生活で必要になる商品については、自分の欲とは切り離して、生きていく上での経費と捉えられるのだ。それが大きな割引を受けるのだから、これはシンプルにありがたい。
頗る物持ちが良く、壊れるまで使い続ける性格だから機会が少ないけれど、たとえば電化製品であったりPC部品であったり、もしくは生活の質に直結する家具の問題であったり、タイムリーに大型の品を買い替える必要性が生じていたら、きっとブラックフライデーを存分に活用することができただろう。直近の数年で言えば、iPad ProやPCモニター、ゲーミングチェアなどが該当する。現在はちょうど、そうした少しばかり高価なものの購入に迫られている状況ではないということになる。ただ、それは決して悪いことではないだろう。
買い物が趣味という人、とりわけアレもコレも視界に入った商品をすべて欲しくなってしまうという人間も世の中には存在するのだろうが、本人が納得できるのであれば他者が口を挟む話でもないと思っている。むしろ、衝動に任せて散財できる気概を備えていたほうが、人生は楽しそうだ。倹約家の私には一生、真似できそうにない。