K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

生存記録(20240125)

先日、プロテインを新しく注文したのだが……届いたのでさっそく飲んでみたところ、どうにも口に合わなそうな雰囲気を感じ取った。何が問題かというと、フレーバーの主張が強すぎるのだ。香りだけならまだしも、想像していた以上に甘味の占める割合が大きい。はたして毎日の常飲に私の身体が耐えられるのか、少し不安になってきた。
もちろん、これを美味しいと思う人がいるのも理解はできる。むしろ普通の感性を持っているなら、絶賛していても不思議ではないかもしれない。だが、私は甘い飲み物が苦手なのだ。たとえば、何かの機会にジュースが提供されることがあったとしたら、その前に私は「これから甘い飲み物を口に含むぞ」という心の準備をしてから手に取るようにしている。不意に口内を糖分に支配されることがなければ、ある程度は看過できないこともない。しかし、あくまでイレギュラーな事態だからこそ特別対応が可能なわけで、日課レベルの頻度となると、いずれ苦しくなってくるに違いないだろう。
これは食習慣とも密接に関わる話なのだが、幼少期から家では甘いものを摂取することが日常ではなかった。いわゆる「おやつ」の時間なんて存在しなかったし、したがって菓子類やジュース類などが常備されていることもなかった。私にとって、それらは日頃から口にするものではなく、自らの望むものでもない。大きくなってからも基本的な習慣は変わらなかったが、家の外で周囲の人間が呼吸するのと等しいレベルで甘いものを食べたり飲んだりする姿を目にするたびに、私はいつも感覚の違いに驚いたものだった。
一人暮らしを始めてからは、その傾向がより強まっていく。常飲するのは緑茶と無糖コーヒー、それから牛乳のみで、糖質からは露骨に距離を置く毎日だ。そもそも、普通の食事に含まれる炭水化物だけで、一日に必要な糖分には届いているはずだ。わざわざ意識的に甘いものを摂取する必要なんてない。だからこそ、これまで買ってきたプロテインはフレーバーのない、味のしないものだった。流石に単体で飲むには味気ないけれど、牛乳などと混ぜることでまろやかな風味を楽しむことができる。正直、たんぱく質の不足を補う目的であればそれで十分だった。
今回ちょっとした気まぐれで、普通の人が当たり前のように選択する「甘い」プロテインを買ってみたのだが、失敗だったかもしれない。慣れて気にならなくなればいいのだけれど、それまで続けられるか微妙なところではある。せっかく買ったので、コーヒーによる甘さの中和を試みるなど、何かしらの工夫はしていきたいところだが、消費しきるまでに何か月を要するだろうか。