K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

不審なメール?

心当たりのないメールが届いた。
詐欺まがいのメールなら珍しいことではないし、いつもなら無視しているところなのだけれど……記載されているURLに不審な点はなさそうだし、わりと本物っぽい人の名前が書かれている。何より内容が、ありがちな登録完了メールだった。
どうやら登録時に間違えて、私が保有しているアドレスを指定してしまったらしい。

 

宛先を見ると、しかし私の持っているものと微妙に違う。変なところに「.」の区切りがある。
その区切りの通りに読んでみると、なるほど確かにメール本文に記載のある宛名と一致しているようなので、妙な偶然もあったものだと思ったけれど、それにしたってアドレスが異なるのになぜ私に届いたのだろう、という疑問は残る。
気味が悪いので調べてみたところ、「ドット問題」というのが出てきた。

Gmailの仕様で、メールアドレスに含まれるピリオド「.」は無視されるというものがあるらしい。取得されたアドレスはその単一のものだけでなく、任意にピリオドを差し挟んだ全パターンを対象とするのだとか。
たとえば、以下のようなものはすべて同一のアドレスと認識される。

1234abcd[at]gmail.com
1234.abcd[at]gmail.com
12.34ab.cd[at]gmail.com

試しに、所持しているアドレスに適当にピリオドを入れた仮のアドレスで、Googleアカウントを新規で作成しようとしたところ、駄目だった。この仕様は本当らしい。

Toに書かれたアドレスの区切り位置があまりにも違和感があったので、つい気になってしまったけれど、結局のところ、かなり似ているけれど一部が異なるアドレスを持った人間が、メールアドレス登録時に誤ってしまったというだけの話で、それだけを見れば大袈裟に反応するほどのことでもなかった。
人によっては「なんだこれしーらない」と気にも留めないことかもしれない。

勝手に自分のアドレスで登録されてしまったのは困ったことではあるが、メールには会員IDらしきものが書かれていて、相手はそれを知る手段がないわけだから、今頃きっと、もっと困っているに違いない。
登録するつもりだったもともとのアドレスは知りようがないし、こちらから連絡してやることはできない。一方的に氏名だけ知ってしまってなんだか申し訳ないというか気持ち悪さみたいなものが残ってしまうけれど、まぁ本当に必要なら「メールが届かない場合」みたいなリンクを押して再登録してくれることだろう。
そもそも私は何も悪くないのだから、別に気に病む必要はないのだ。他人のプライベート情報を知ることについて、変に責任感のようなものを抱いてしまうのは、かつての仕事で身についた癖か何かなのだろうか。

一週間もすれば忘れる些細なことだろう。
むしろ、ひょんなことでGmailの仕様を知ることができたので、知識が増えたという意味では悪くない偶然だったかもしれない。

当たり前のことだが、うっかりしていると個人情報が他人に送信されてしまう危険性があるので、私も今後はより一層メールアドレスなどの入力内容に気をつけるようにしたい。