K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

珍妙な夢

睡眠時間を削って早く起きようとしたものの、上手く覚醒できずに予定よりも数時間遅れで起床した時にありがちなことで、複数の夢を見た記憶が頭に残っているというものがある。
普通は、よほどショッキングな夢でない限りは目覚めた瞬間から忘却していくため、完全に意識がある状態で、見た夢の回顧をすることなんて、なかなかできるものではない。
今朝は……というか起きたのが昼過ぎ、というより夕方に近いくらいなので朝ではないのだが、ともかく今日は不思議な夢の映像が強く頭の中に印象付けられている。

 

上手く起きられない日というのは、設定したアラームに逆らって半覚醒状態から再び意識を睡眠へと持っていくことになるため、断続的に眠りの浅い状態が繰り返されることになる。
だから、その度に夢は切り替わるし、起床による記憶のリセットが満足に行われないため、最終的に起きた段階では複数の夢を見た記憶がある奇妙な状態に陥ることになるのだ。
まぁ厳密な仕組みは知らないし、他に科学的な説明が可能なのかもしれないけれど、主観的にはそういう解釈をしている。

他人の夢の話ほど退屈なものは滅多に存在しないとは思うが、ここは私の日記なので思う存分に書いていくことにする。
夢というのは多くの場合、現実とは異なる世界・異なる法則に従って動くため、非常識的であることが珍しくないのだが、たまに現実と区別が難しいくらいにリアリティ豊かな場合がある。
ファンタジー世界を旅するとか、何かしらのモンスターと戦うとか、あまりにも現実離れした光景が広がっていれば、起きた段階でそれが夢だったと気づくけれど、現実で起こり得そうな出来事であるほど、その境界は曖昧になる。
今回の夢は後者にかなり近く、ふと目覚めてから、あれは夢だったのだろうかと、少し疑ってしまうくらいだった。

ハッキリと覚えているもので、二つの夢がある。
まず、このブログに関する夢だ。
いつものように日課の日記を書こうと開いた時に、いつもと様子が違うことに気づいた。何やらアクセス数が爆増していて、直近の記事のいくつかには二桁を超えるコメントが書き込まれているのだ。
冷静に分析するなら、どこかに取り上げられて人がなだれ込み、コメント欄で議論が発生した感じになるのだろうが、その展開が過去にどこかで見たようなものだったので、夢の中でそれが夢であると気づくのは不可能に近いものだった。
起きてから、いやいやそんなことはない、いつも通りに誰も見ていないただの日記だということを念のため確かめたけれど、ひょっとすると今後、まったくあり得ないわけではない現象なので、妙な気分になった。
別に、より多くの閲覧者を求めているわけでも、コメントによるコミュニケーションを欲しているわけでもないはずなのだが、深層心理は自分の理解が及ばない部分もあると思うから、そういう気持ちの有無に関しては完全に断言することはできないだろう。

もう一つの夢は、ソシャゲに関するものだ。
これも十分に現実味のある話で、ガチャの更新によって追加されたキャラクターがどうしても欲しくなったから、ガチャを回しまくって天井まで行ってしまったという内容だった。
よく考えてみたらステイでも良かった程度のキャラクターなのだが、始めたら止まらなかった。ピックアップを何度もすり抜けて既に持っているキャラクターばかりが出てきて、後戻りができなくなる。せっかく数か月かけて貯めてきた石がみるみる減っていく一方でまったく成果が表れない様子は恐怖映像そのもので、目覚めてから思わず石の数を確認してしまった。
これは、まぁ単純に、最近あまりガチャを引く機会がないから、思いきり回してみたいという願望がどこかにあるのかもしれない。
ちょっと生々しい夢で困惑してしまったけれど、夢で良かった……という感じではある。
爆死ポイントを夢で使っておけば、現実で回す際には大当たりを引けるかもしれない。

 

こんなくだらない夢の話で一喜一憂できる私の心は、きっとストレスが少ないのだろう。
どちらの夢も、何かに怯えるとか、襲われるとか、どうしようもないくらいにネガティブなものではないし、どちらかと言えば未来への期待が膨らんだ結果と考えるほうが自然に思える。

欲を言うなら、より長期的な目標に近い夢を楽しむことができれば、それなりのモチベーション向上に繋がるから望ましいのだけれど、流石に内容を意思によって自在に操作する技術は持っていないので、どんな夢が見られるかは精神状態と運次第なところがあるだろう。

そういえば一時期、明晰夢に興味を持つ時期があったのだが、あまりにも難しすぎて無理だった。
そもそも睡眠中に見る夢に本気になるよりは、現実で目標とする夢の実現に向かって動く努力をしたほうが、何十倍もマシというものだ。